ニュージーランドに伝説的ワイナリーは数あれどもベルヒルはその究極と言えます。南島カンタベリーにあるこのワイナリーは1997年にマルセル ギーセンとシャーウィン ヴェルドゥイツェンの夫婦が立ち上げた極小のブティック ワイナリーです。20世紀初頭に学校で使うチョークを採掘する場所だった周辺の土壌は文字通りチョーキーで純粋な石灰質。それは中途半端な成分では無く、風が起きれば周辺にチョークの粉が舞ってしまう程にエクストリームなテロワールです。ピノ ノワールは全てディジョン、またはポマールのクローンを密植していますが片岩を畑に撒き日光のリフレクションを活性化し、より力強いブドウ樹へと育つ様に過酷且つ理想的な環境を自身たちの努力のみで築き上げています。房はニューワールドに於いては例外的とも云える表土からすぐの低い位置を保たれマルセルとシャーウィンが望む著しい品質を兼ね備えた果実へと実るのです。時としてシャルドネは年間に生産量約1樽、ピノ ノワールは5樽のみと常識から並外れたレアリティを誇るベルヒル。そのワインはメーリングリストだけで完売してしまうワイン ラヴァー垂涎の的であり、同時にニュージーランドだけでなく世界で最も渇望されている存在なのです。